「どんな人をも満足させるセッションって結局ないんでしょうか?」
2006.09.18 Monday
あるプラクティショナーから、こんな質問を受けました。「どんな人をも満足させるセッションって結局ないんでしょうか?」
こういう質問がでるのには訳があります。
それは、エサレン(R)ボディワークのアプローチでは、ストロークの順番やどういう手技をどのように行うのかは、施術する人の自由なので、行う人によって かなり違った内容になります。また行う人の色というか個性が強く出るので、仲間内でも「彼女のセッションはすばらしかった」という人がいるかと思えば、同 じ人から受けても「さっぱりよくなかった」というふうな感想を漏らす人もいて、はたしてよいセッションって何なんだろう?というわけです。
そのとき私はこんなふうに答えました。
「ふーむ、そのときあんまりよくなかったなって感じるセッションでも日が経って、今まで気づくことのなかったことに気づくこともあるからねぇ。。。もごもご」というものでしたが、あとで、はたと思いました。私はこうやっているなって。
それはこういうことです。
セッションの始まりに私はクライアントさんと、せいぜい長くても、5分くらいの「会話」をします。そのときが勝負です。
「この方は、どういう動機でどういう期待でここにいらしたのかな」ということを把握します。もし、納得できなければ、いくつか質問して、自分のためと、ク ライアントさんのためにも、動機と期待について、できるかぎり言語化してもらうようにします。(ときどき、そこが明確でないまま、セッションにいらっしゃ る方もいます、そういう方は、実は難しい。そういうケースに関してはのちに考察しましょう。)そして、それにたいして、果たして自分は何が提供できるか、 できないのか、検証します。心の中で。そして、場合によっては、「私はこういうことしかできませんが、それでよろしいですか?」と確認して、「ああ、いい ですよ」と言ってもらってから、セッションを始めます。
これは、結構大事かもしれません。
みんな、アセスメントセッションでは、完全無比のすんばらしいセッションを目指して、私のからだに触れてくださると思いますが、はっきり言って気持ちよく ありません(笑)。気持ちはとっても分かります。(泣)でも、私も1人のクライアントしてとして、個別で固有のからだをもった人として、扱われたいです。 いつでも。
お金をいただいて、セッションをするときには、特にここがポイントかと思います。「クライアントさんは何を求めて、わざわざここにいらしているのか」それ に対して、自分が出来ることはどういうことなのか、「明確」であることが、プロとしての仕事の始まりと言えるでしょう。「なんでもかんでもやれます、癒せ ます」ではなくて、「果たして自分は何が出来るのか、出来ないのか、自分に対してクリアな目を持ちつづける」のがプロとアマの仕事の違いという気持ちで、 日々過ごしています。
コメント
コメントを投稿