「しびれ」は、薬の副作用の場合がある。

町中で、リラクセーションサロンを開いていると
どうしても、「これをなんとかしてほしい」という方がいらっしゃる。

聞くと、医者を含め、あちこちの治療院にいってみたが
改善しない、ここなら、なんとかなるかと思って、
という意味合いのことをおっしゃることも多い。

というわけで、治療行為はできませんよ、
と但し事を言って、加えて、心身共にリラックスされることで
何かは、改善されるかもしれませんね、
というスタート地点から施術を始めることになる。



これは、おととしの夏の私の叔母の話:
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少し前、おばが何回か続けて施術を受けてくれた。ゆったり整体である。
オイルを受けてほしいところだが、やはり洋服を脱ぐのが、億劫なのだ。
着衣のものであれば、気楽らしい。若々しく見えるのだが、78歳になったという。

夏の疲れか、少し調子が悪いらしかった。
草取りに精を出しすぎて、肩が凝ってしまってつらいし、
左足がしびれる感じがするという。

おばは、夏に入る前に風邪を引いたと思って医者にいくと、
検査が必要ということになり、検査のために4日間ほど入院し、
結果、結核菌が肺に巣くっていることがわかったのだった。

投薬治療が始まった。
退院後も、しばらく体調が優れなかったが、薬が効きだしたのか、
だんだんと回復し、孫たちとちょっとした旅行に行ったり、
この年代の人たちは、草ぼうぼうにしておくなんてできないから、
いつものように草取りに精をだしたりして夏を過ごしていた。

おばは、詩吟をやっていてときどき発表会のような会があるらしい。
そういうときにゆったり整体を受けにきてくれる。
施術を受けた後は、声が出やすくなるのを知っているのだ。

そのときも詩吟の発表会もあり、草取りで肩凝りもあり、
なんだか左足がしびれる、というので、3回くらい続けて受けてくれて、
やっぱり声が出るようになる、と喜び、肩凝りが解消したと喜び、
が、しびれはどうも改善しなかった。

股関節まわりと、足首を念入りにしてみたが、
確かに外側が(いつものパターンだが、)緊張気味で、かといって、
足首の可動や股関節の可動に特別気になる感じもなかった。
顔色も少しづつよくなっているようだったので、さして心配もしなかった。

私は9月に入って本格コースなどで忙しくしていて、
おばと話す機会がしばらくなかったが、先日、お茶飲みをした。
すると、足のしびれは、薬の副作用だったんだよ、という話になった。
聞くと、とうとう両足がしびれるようになったので、検査を受けた総合病院ではなくて、
いつもみてもらっている医者に行って、そのしびれを訴えたところ、
薬の副作用かもしれない、ということになったんだそうだ。
その肺の薬は、ビタミンB群をたいそう吸収するらしく、
そのせいで神経系が麻痺する場合もあるということで、肺はまた悪くなるかもしれないが、
薬を減らすことにし、ビタミンB群も摂取することにした。
すると、しびれはすっかりなくなったという。
それで、やっぱり副作用だったんだということになった。

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この話は、何か調子の悪さを訴える方で
医者の投薬を受けている場合、
薬の副作用の場合もある、ということを知っておいたほうがいい

ということで掲載します。

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この話の後日談。

さて、2年後の今、叔母はまだその肺の薬を飲み続けており、
実はしびれが戻ってきている。

本人いわく、(肺の)薬はもうやめてもいいと思うんだけどねぇ。
でも、医者はやめろと言わないし。
でも、しびれるんだよね~

明らかに、しびれ感が、彼女の生活の質を落としている。
でも、たぶん、医者はそれよりも、結核菌が活性化するのを
恐れて、その可能性をつぶしておきたい。
じゃ、ちょっと、やめてみようか、とは言わない、(はず)

同居している息子は、やめればいいじゃん、と言う。

私の立場からは、そう気楽にやめればいいじゃん、とは言えないので、
施術を受けてもらえる機会には、どこがどうしびれるのか、
感じてもらうべく、 入念に触れさせれていただいている。

自己責任という言葉も聞くけど、本人の選択だけに任される、のは
ちょとつらい感じがするし、違う感じもする。
そして、しびれが 続く。

(医者を変えてみるか?なのか。)

叔母は、今年80歳になった。

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