非侵襲的アプローチって何?

社) ゆったりセラピー協会の理念の文章が新しくなりました。
(魚座の満月の前の日、2020年9月1日に文章を差し替えました!)


全文は、こちらのページでご覧いただけます。
社)ゆったりセラピー協会 理念・概要

 

一番目の文章は、こんな言葉で始まっています;

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心で触れます

私たちゆったりセラピストは、ゆっくり丁寧にそしてしっかり触れます。それは、外側から、変化をもたらそうと働きかけるやり方ではなくて、あくまでも受け手の方の内側からの真の命の欲求を引き出し、気づき、寄り添う触れ方です。これは、心で触れるということであり、非侵襲ということです。私たちは、非侵襲的アプローチを探求します。

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「非侵襲的アプローチ」という言葉についてですが
私もあまり一般的な言葉ではないこともあって今まで使っていなかったのですが、


エサレンアプローチの説明として、私がエサレン研究所でトレーニングを
受けた時にはすでに使われていました。(ということは、1990年当時)

 

非侵襲的というのは、non-invasiveの訳語です。
私の一番最初のエサレンの先生は、ブリータ・オストロムで、
彼女は口を酸っぱくして、エサレンのアプローチとは、
non-invasive なのよ と言っていたのを今でも懐かしく
そして今では、その言葉の深さに打たれながら、思い出します。

元々は「侵襲的=invasive」があったと思います。
それの否定ですよね。そして医学用語であり、専門用語だと思います。
侵襲的と訳すと医学用語となり、そういう場面でなければ、侵略的、とも訳せます。

エサレンでは、近代西洋医学、それを基にした医療システムが、「invasive」なものだと批判的な意味合いも込めて使っていたと思われます。エサレン研究所は、やはり、近代・現代文明、西洋文明への危機感から設立されているので、非侵襲的アプローチという表現は、そうした思想や哲学も含まれていると思います。また、非侵襲という言葉は、非暴力、という言葉にもつながるように思います。

エサレン研究所の設立者で、その設立当初から長年、運営マネジャー的な役割を果たし、
エサレンのスタッフたちから絶大な信頼を得ていたディック・プライスは、20代前半、ベトナム戦争へ兵士として送られ、戻ってくると、シカゴでビジネスマンとしての生活を始めますが、日常の生活が困難ほど、 戦場でのトラウマが彼を苦しめます。精神病院での治療を受けますが、その治療が彼にとっては、またさらに苦しみを深めるようなものでした。のちに共同設立者としてエサレン研究所を設立し、自然環境豊かなビッグ・サーに住むようになっても、彼は精神病院で受けた治療の後遺症に苦しんだと聞いています。

彼は、エサレン研究所を彼がありのままに居られる場所にしたかった、と語っています。

当時ボディワークと呼んだ、東洋・西洋のあらゆる身体技法は、精神病院での治療の後遺症に苦しむディックにとっては、必要不可欠なものでした。様々なボディワークを彼は試しましたし、必要としました。そして、その彼にとって、最も必要かつ重要であったのは、おそらく、それらが、non-invasive approach かどうかであったのです。

彼が彼自身を守り取り戻すには、非侵襲的アプローチであるボディワークを片っ端から試していくことが必要だったのです。そうした彼の試みが、60年代70年代のエサレン研究所の性格に大きく作用したのは間違いありません。そうした中から、エサレンボディワークのロングストロークが編み出され、そして受け継がれたのです。

 

さて、ゆったりセラピストの仲間の一人が、非侵襲的という言葉の響きが怖い感じがする、侵襲的の反対なんだから、安心・安全のことなんじゃないか、
安心・安全と言ったほうがいいのでなないか、と提案してくれました。

なるほど、と私は思いました。

でもね、と私は少し考えました。

私は、侵襲の反対語は、安心・安全ではなくて「尊厳」「尊重」ではないかと考えたのです。

なぜかというと、侵襲的なアプローチというのは、いつでも安心・安全の顔をして近づいてくるものではないかなと思うんですよね。

侵襲的なアプローチを行う際、これは侵襲的なんですよ、といって近づいては来なくて多分、こんなに安心・安全なんですよ、と、これは、あなたにとって必要な良いこととなんですよ、と近づいてくるものだと思います。

だったら問題ないかな、と、いいですよ、というと、ガッツリ「尊厳」を奪われている、ということが今の医療で起こっていることではないでしょうか。

その奪われた尊厳は、なかなか取り返すことができない。奪われたことさえ気づかないでいることも多々あると思います。そこに現代社会が個人にもたらす苦しみの根本原因があるようにも思うのです。

(ディックはそこで苦しんでいたのではないのかな。)

 


 

私は、自分から、これが安心・安全なんですよと声高に言うってことは、実は安心できないものなんじゃないかなと思うわけです。

勘ぐりすぎでしょうか?

どうも、何かが邪魔をして、私の中で、非侵襲的を、安心・安全と言い換えたくないのです。
言い換えると何か混乱が起こるような気がするのです。

というわけで、なんだか怖い、という「非侵襲的アプローチ」と言う言葉を、あえて使っていこうかなーと決意したのでした。

エサレン研究所の設立の原点を忘れないように、そして思い出すように、ゆったりセラピーの理念の中で使って行ってみようかなと、せっかく理念を書き直したのだから、まずは最初に戻ろう、と思ったのでありしました。

 

 ゆったりセラピストの仲間とともに。

 

 

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