前鋸筋の動きは体幹の筋連動のトリガーになる

ゆったりセラピーは、着衣のままで受けていただけるゆったり整体と、全身のオイルトリートメントの心で触れるボディワークと大きく分けて2つの施術があります。

双方のどの手技も筋肉の動きの連動性を生かして行うものになっていると思います。そこをきちんと理解して取り組んでもらえると、その手技の意図というものがより明確になり、施術の効果ということが施術側にも、受け手の側にも実感できるのだろうと思います。

効果というとまあ、語弊があると言うか、誤解も招きかねないかもしれませんが、ゆったりセラピーの場合には、受け手の方の感じる”心地よさ”や緩んだ感じ、あるいはカラダのつながりを感じることを効果と理解します。つまり一般的に理学療法的なあるいは医学的な”効果”というと、第三者から見ての目に見えるレベルの変化があること、なのかもしれませんが、それよりも、ゆったりセラピーでは、受け手の方本人の実感を優先するわけです。「内的な自己」を重要視するというか、取り戻すことはゆったりセラピーの理念の求めるところなのです。。

筋肉の連動性というものを引き出していく触れ方、手技を行おうと意図すると、実は自然に施術側のカラダの筋連動を使っていくことになります。逆にいうと施術者が自分のカラダの筋肉群を連動して使えていないと受け手のカラダの筋連動は起こらないのだなということをこの20数年に渡るセラピスト養成に費やした時間の中で確認したなーと思うのです。

実のところそれが、ゆったりセラピーで言うところの「寄りかかり」なんですよね。 

 


 

寄りかかりって何か、ということですが、一言で説明するとすると、上半身と下半身の動きのつながりであり、少し、スピリチュアル?な説明をするとすると、地球とつながった感覚であり、下半身の力を上半身に伝えて、重力のエネルギーを実感しながら触れていくこと、そして体幹の筋連結がきちんと働いている状態なのだと思います。

寄りかかりの力を、施術に使っていくのがゆったりセラピーの施術なのですが、長年、セラピスト養成に関わってきて悩ましいのは、”寄りかかったつもり” のカラダの使い方なのです。

なぜ、そうなるのか、というと、我々、現代人は、前鋸筋が働いていないのが、一般的だということなんですよ。まあ、庶民であれば、一昔前は日常生活を営むことは肉体労働の連続だったと思うのですが、幸か不幸か、そういった日常の肉体労働は、ほぼ無くなりましたよね。

もう一つは、西洋化、欧米化の身体文化が、洋服とともに、また明治維新以降の軍国主義教育とともに導入されたということも大きいかと思います。戦後の占領政策でもたらされたことも大きいでしょう。

ゆったりセラピーの2つのセラピストトレーニング、ゆったりセラピー基礎講座、心で触れるボディワーク本格コースでは、自身のカラダの使い方に取り組んでいただくことになるのですが、その中で寄りかかりの身体感覚を取り戻していく、自らの前鋸筋の働きに目覚めていくというわけなのです。

これまで2回、このブログで前鋸筋について熱く語ってますけども、前鋸筋の動きが目覚めていくと、寄りかかり感覚が明確になり、もちろん、呼吸の容量も大きくなるわけです。それはどういうことかというと、前鋸筋がトリガーとなって、体幹の筋連結がしっかりと働くようになり、体幹の、を超えて全身の筋連動がよりスムースになるということなんですよね。

これは、施術の質が上がるだけではなくて、あやゆるスポーツやダンスなどのパフォーミングアーツ、多分、加えて様々な手仕事の質も上がる、ということなのだろうと推測します。 

ちなみに、前鋸筋をトリガーとする体幹の筋連結を復習しておきましょう。

前鋸筋→腹斜筋→横隔膜→大腰筋→骨盤底筋群→ハムストリングス→膝窩筋→後脛骨筋

そう、足の親指につながるんですね。 

ちなみに筋連結というのは、異なる骨格筋の間で、骨格を介さないで張力を伝え合うことを言うそうです。大きく分けると次のような筋連結の形態があります。

①共同起始腱あるいは総頭をつくるもの
②停止部付近で筋線維が合流するもの(共同停止腱)
③拮抗筋どうしが筋間中隔を介するもの
④筋膜を介するもの

 

どうですか?
自分が行なっている手技をこれらから連想できますか?
もちろん、筋膜を介してはすべての筋肉はつながっているとは思うのですが。

どうも、ゆったりセラピーの手技の順番というものは、これらの筋連結をベースに構成されている感じですね。


今年は、5月から11月まで「農的暮らしとボディワーク」をテーマとした、土に触れようワークショップを毎月開催します。農作業を体験しながら、そして、私が日常的に実践している和のビーガン食、未来食つぶつぶのランチをみんなで食べながら、”カラダ”を取り戻していきましょう。カラダは、内的自己を育てるための欠かせない要素であると私は考えています。

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エサレン研究所についてや、エサレンボディワークについて、そしてゆったりセラピーについては、できるかぎり分かりやすく網羅的に記述した本を出しているので興味のある方は、ぜひそちらを読んでいただければと思います。

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心で触れるボディワーク 

 

<鎌田麻莉プロフィール>
エサレン®ボディワーク(全身オイルトリートメント)の日本の草分け的存在。1987年単身米国に渡り、それから5年、ニューヨーク市に住む。その間、気功、太極拳、ヨガ、チベット仏教に出会い、西洋文化の中で東洋の哲学と身体技法を学ぶこととなった。また、台湾人鍼医の日本人顧客向け通訳としてアシスタントを務め、同時に経絡・鍼灸・漢方処方を学ぶ。その後、ナチュラル・ヒーリングを志して、1990年1月にカリフォルニア州エサレン研究所の集中トレーニングを終了、同年認定。ボディワーカーとしてのキャリアをスタートさせた。1992年に帰国し、日本でのエサレンボディワークの実践をスタート。 1999年-2007年、日本で初めてエサレン®ボディワーク資格認定コースを主宰。「エサレン」の名を日本に広めた。2008年より、心で触れるボディワークスクールを開校、自身で教え始める。震災をきっかけとして2011年より、エサレンのアプローチを着衣のままで受けることのできる「ゆったり整体」の研究開発に着手、それまでの施術者としての経験を「ゆったりセラピー」としてまとめあげた。2013年、社)ゆったりセラピー協会を設立し、セラピストの育成とともに認定講師の養成に注力し、エサレンメソッドを日本の風土と文化に見合う形での普及に取り組む。和のカラダを提唱する。 現在、岩手県花巻市在住、温泉サロン・リラクセーション水心及び、町中サロン・ゆったりサロン絆で、ゆったり®️セラピスト続行中。スクールも花巻にある。

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