もみ返しは、必要悪?

まだ、リラクゼーションサロン、あるいは、ボディケア、そして、セラピストというような呼称が一般的ではなかった頃、、、

 つまり、30年以上前ということになるのですが、(はぁっ。)
 

一大決心をして、東京に拠点を持とうとした岩手県は花巻生まれの全身オイルトリートメントの施術者がいたわけです。

  米国カリフォルニアでトレーニングを受けて、ニューヨーク市で2年ほど実践を積んだ日本人なのだが、故郷の岩手県花巻市に帰り、そこで施術で食べていきたかった。でも、ちょっと無理みたいってなった。

やはり、そういうのは都会じゃないとね。

(そもそも、リラクゼーションのための全身オイルトリートメントの施術自体を行っている人は、都会でも見当たらなかった。痩身目的の全身オイルトリートメントはエステサロンで行われていたかもしれない)


いずれ、そういう助言をしてくれる人がいた。

というわけで東京に拠点を作ろうと決意して

じゃ、どういう感じでやったらいいわけ?となった。

と普通、そういう場合、リサーチをする。

すでに 東京都内で、どのような施術がどのような店舗やシステムで行われているのか

実際に、お客としてその店舗に行って施術を受けてみるのが手っ取り早い。
 

当時、〇〇〇〇といういわゆる「クイックマッサージ」店舗が東京都内の

あちこちにでき始めていた。

そこで受けたマッサージが結構、衝撃だった。 

全然気持ちよくない。リラックスもできない。痛いだけなんだけど。

で、翌日、なんだか調子悪かったり、

もまれたところが、 ジリジリと痛かったり、

これがマッサージなのか!?

と自分がアメリカで受けてきたマッサージとはなんぞや、という教育とは

まるっきり違うのだった。

(もちろん、その頃私は、私の行っていることは、マッサージではなく、ボディワークなのだ、と言い張っていたけどね。今は、マッサージかも、なんだけど、ボディワークなんだよね、とちょっとトーンが落ちてる。笑)

ここで、「だから、日本はダメなんだ」というつもりは全くない 。

何を言いたいのか、というと自分の”もみ返し”体験を 振り返りたかった。

で振り返ると、そこまで時間が遡っちゃったのだった。

あと、付け加えておくとすれば、米国のマッサージ教育が一般的に優れているというわけではない、とは言っておきたいです。おそらく、日本とそんなに変わらないんじゃないかなー。たまたま私が学んだところが、エサレン研究所というちょっと変わったところだったっていうだけです。

さて、その後、ずーっと、施術者として、そして、サロン経営者として、
あとは、日本初のエサレン資格コースのオーガナイザー兼通訳として

のちには、セラピストスクールのオーナーとして講師として

やってきてるけど、

もみ返し、とは全く縁がなかった、と言っていい。

一度、ディープティッシューの施術の練習セッションを受けたあと
あれっ?これってもみ返し??と思った時があった以外は。

なので、ゆったりセラピーを説明する際に、施術者側への説明として、
指や腰を痛めない施術として紹介していこう、となったときに

もみ返し、というテーマがあることに気づき、
えーっと・・・って感じになった。

単刀直入に正直に言わせてもらうと、

もみ返しが起こるような施術を行っている施術者は
多分、指や腰を痛めるよね。

と思っているし、

もみ返し、自体は、重篤な症状としてカウントされることはほぼない、
だから、医学的な検証もほとんどなされていないだろうけれど、
もみ返しが起こっている体はある種の『非常事態宣言』してる状態ですよね。

と思ってる。

でも、医療的な処置をしなくても数日すれば、大体バランスして
気にならなくなるというか、気にされなくなる。
重篤なものではないから、ま、いいでしょってことになってるみたい。

(本当にそうだろうか?というところは、いいタイミングで検証してみたいけど)




自分は長いこと施術してきて、
もみ返しが起こって大変だった、という苦情を受け取ったことはなく、
また、ゆったりセラピストの仲間からも聞いたこともない。

なので、全くの想定外の、

「もみ返し」はどうしたら防げるの?
というテーマ立てだったのだ。

うむむ。考えると、ゆったりセラピー以外の施術で
もみ返し、というのは、結構一般的な事象!?というか、苦情?としてあるのだな
と認識していなくてはいけなかったのか?

全くスルーしてたな。世間知らずも甚だしい。

というわけで、

聞いてみることにした。

たまたま昨日、ゆったりセラピー基礎講座で、長年オフィスワーカーとして働いて、今も会社員ではあるけれど、ゆくゆくはゆったりセラピーの施術で独立したいと考えている受講生2人に聞いてみた。

「もみ返しってなったことある?」

即座に反応が返ってきた。

「あるー」(2人以外の声もこだましていた)

でも、その会社員2人の声が最も大きかった。

「もう、背中や肩が、バリバリになって辛いからなんとかしてーって感じになって

いろんなところへ行ったー」というのである。

「もみ返しになってもいいから、なんとかしてーっ」て感じになるんだそうである。

で、もみ返しになるときには、もんでもらっているときから

あーこれ、もみ返しになるよねーってわかるんだそうである。

凝っているところだけを集中して、グリグリされると

大抵はもみ返しになるそうである。

で、もみ返しになるところ(店)には、もう行かないかというとそうでもない、

らしい。

なんでかというと、

もう、肩や背中がバリバリでつらすぎて、

もみ返しになってもなんでもいいから、とにかくなんとかしてーって感じになるんだそうだ。

なんてーの、非常に刹那的になるんですな。

「いやさ、こういうの(ゆったりセラピーのこと)あるって知らなければ、

これしかないって思うから、行くのさー」

と言っていた。

2人の言い分を統合すると

私の理解では、もみ返しは必要悪である、ということか?


でもね。

施術者にとっては、必要悪にはとどまらないのです。

多分、おそらく、十中八九、私的には

もみ返しを起こすような施術を続けていると

施術者は指や腰を痛めるよ、と思います。

施術者にとって、指や腰を痛めるのは必要悪と割り切れるか、

というとそんなことはありません。

施術者生命を失う最も大きな原因なのである。

これは、痛みを我慢して、続ければいい、という問題ではないよね。

これ以上は無理、という身体の状況がいずれやってくる、遅かれ早かれ。

そこまで、今のやり方を続けるのか、

それとも、体を痛めず、しかもお客様にも心底喜んでもらえる施術方法に切り替えるのか

そういう問題ではないでしょうか。



私は、実は、会社員として働いた経験が全くなく、20代の終わりから

概ね、施術で食べ繋いできました。

様々な仕事を掛け持ちしていた時期もあるし。(いまでもそうとも言える・・・)

決まったお給料もらえるっていいなぁって思いますけど、

8時から5時まで一日ほとんど椅子に座って、モニターを眺める仕事が、どんなふうに体に負担をかけるのか、ということは、お客様としていらしていただく体験から重々承知しています。 

お体に触れて、

いやー、こういうふうになっちゃうんだ、

これは、辛いよねーって。

施術中に思うこといっぱいあります。


なので、先の2人の叫びもしかと受け取りました。

「そこまで辛くなってしまうんだー」って思いました。

でも、

だからって、もみ返しになるような触れ方をしていいってもんじゃないっしょ、と思う。

そして、これ3回目になるけど、もみ返しになるような施術をしていると

多分、おそらく、十中八九、施術者は指や腰を痛めます。

じゃあ、どうしたらいいの?

ってことですが、

もちろん、ゆったりセラピーの施術の仕方を全面的に学んでほしい。



というのが本音だけど、

今日の施術から取り組めることがあるとすれば、

凝りに働きかけるとき、

筋繊維の走行方向にじわっと親指の腹を当てて

数秒間待つ感じで触れてみてください。

筋繊維の走行方向を感じるには、ゆっくりと触れていく必要があります。

試してみてね。


グリグリと親指の関節を使ってもみほぐすような動きは

触れられる側にとっても、触れる側にとっても

あまり有効ではありません。





先のゆったりセラピストを目指す2人のうちの一人が

とても印象的な言葉を、昨日の実技講習の最後に残してくれました。

昨日は肩周りをやったんですよ。

アシスタントで入ってくれているゆったりセラピスト仲間の施術を受けた彼女は、

ベットから起き上がると言いました。

「こんなにゆるむんだー、まるで別の人の肩みたい」

そして、こうも言いました。

「こんなにゆるむんだったら、面白い」

そう、面白いんです。

ほぐす、のでもなく、ゆるめるのでも無い、

ゆるむんです。

 ちゃんと触れてあげると。お身体は。

なので、面白い。

だから、私はこの仕事を続けてきたんなだって改めて思いました。
















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