「自然治癒力を信頼します」

10月 10, 2020

「自然治癒力を信頼します」

社）ゆったりセラピー協会の新しく書き直した理念の

第２番目は、

「自然治癒力を信頼します」です。

そのあとはこんな風に続きます。

私たちゆったりセラピストは、本来カラダに備わった自然治癒力を心から信頼します。現代社会のもたらす様々な過剰な刺激により、眠っている、あるいは、鈍くなっている自然治癒力が目覚め、働き始めることを、触れることによって促します。カラダは、ゆったりすると自然に自ら整います。

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私は、常々「触れる」ということには

カラダの”内なる自然”を目覚めさせる力がある

というふうに感じています。

そのことに気づき、よし、この仕事に一生を費やそう、

と決意したのがエサレン研究所でトレーニングを受けているとき、

28歳の時でした。

それから30年経ったというわけです。

（あ、歳がバレました）

協会を設立した翌年2014年の秋、

手の治癒力の著者で、桜美林大学の教授である

山口創（やまぐちはじめ）先生のご協力を得て

ゆったりセラピーの施術と

普通のボディケアサロンで行われている施術の違いが

どのように心身に反映するかを

実証する実験を行いました。

このような実証実験は、

何をどのように測定するか

という設定が大切なんです。そして難しい・・・

山口先生は、身体心理学の専門家で

そうした実証実験を数多く行ってきた権威でもあるんですね。

施術前後で唾液を採取して

愛情ホルモンとも呼ばれるオキシトシンの分泌についての

測定という路線もあったんですが、

諸事情を鑑みて、

山口先生の研究室から自律神経系の活性化を測定する機器を

お借りして理事の坂田のサロンに持ち込み、

自律神経系の活性具合を測定することにしました。

どうして、わざわざ機器をサロンに持ち出したかというと

山口先生の研究室、という実験室環境と

実際のサロン環境では、我々人間のリラックス度は全く違うものになるわけです。

できるだけ実際の環境に近い形が望ましいのです。

というわけで、大切な機器を無償で持ち出しOKにしてくださり

分析までしてくださった山口先生、

そして、忙しい中、梅ヶ丘のサロンまでお越しいただき

被験者になってくださった研究室の学生のみなさん

改めて、感謝の気持ちでいっぱいです。

なんかね、その時は私も必死で

感謝の気持ちの表し方が十分でなかったような気がするんです・・・

恥ずかしいなぁ。

さてそんなこんなで

その実証実験について、そして分析結果について

結論だけ言うと

ご存知とは思いますが、リラックスが十分であると

交感神経は不活性化し、

副交感神経は活性化するんですね。

リラックスとは、そういう意味では

心身のメンテナンス、休養、回復を促すものなのですね。

ゆったりセラピーの施術では、

交感神経の不活性化と、

副交感神経の活性化、

普通のボディケアサロンタイプの施術では

交感神経は不活性化するが、

副交感神経は活性化しない’（横ばい）

という実験結果だったのです。

とても興味深い結果でした。

つまり、ゆったりセラピーの触れ方でないと

十分なリラックスの引き金は引けない、という結果だったのです。

これは、今までもなんども述べているように

触れ方の違いなんですよね。

その違いは、触れ方のゆっくりさと

寄りかかりの身体感覚を使っていくこと

そして、「返し」と我々が呼ぶ、受け手のカラダの自然な動きを

捉えて触れていくかどうかなんです。

普通のボディケアサロンの施術では、

寄りかかりを使いませんし、返しを捉えるなんてこともしません。

手技のスピードはずっと早いです。

それでもある一定以上のレベルのスキルで行えば

気持ちいいには気持ちいいんです。

実証実験を組み立てるには

違いを調べたいところだけ変化させ、

他の条件や環境は注意深く一定にし、

自律神経の数値の変化を双方のやり方で計測する、ということを行うのです。

その結果、気持ち良さという点では

被験者の方々の感想は実はそんなに差はなかったのですが、

要するに「どちらも気持ちいい」ということだったのですが、

自律神経系の数値には、はっきりとした違いが出たのでした。

副交感神経を活性化させ、

心身を、メンテナンス、調整、回復、休養モードの

状態へとガイドするには

実証実験の結果から、

寄りかかりを用いたゆっくりとした触れ方をすることが必要

という結果が出たのです。

ここは、施術業の方々や医療関係者の皆さんのにはぜひ知ってほしい事実です。

ここが、何がゆったりセラピーか

というポイントなのです。

だからやっぱり実技試験というものが必要なんですよね。

ここは妥協できないのです。

今は、社会的情勢により

緊張した状況がずーっと続いているという状況です。

そういう意味では交感神経はずーっと活性化し続け

副交感神経がなかなかか活性化できない状況にあり

我々は、疲れやすく、バランスを崩しやすく、回復できず、

そして免疫力を落としやすいのです。

副交感神経を活性化しリラックスの引き金を引けるということは

今のような状況でこそ、より価値のあることなのかもしれません。

副交感神経を活性化できる、ということは

免疫力を高めるということを意味するのです。