2017年7月11日火曜日

”奪われた”からだ

長年、受講生と接していて気付いたのは、
誰でも普通にできる、と私が考えていたからだの使い方が
できなくなっている、人がほとんど、ということなんです。

あるいは、感覚的に理解し難いものになっているようだ、

ということなんですね。

例えば、同手同足。
例えば、体重移動する時や向きを変える時の
股関節 を使う動き

私は、こうしたからだの使い方は、
特別のものではなく、日常にあるものだと理解していました。
というのも自分の場合はそうだったからです。
特別の訓練を受けて習得した、というわけではなく
気がついたらそうしていた、という類のものです。

それらは、子どもの頃、田んぼの畦みちを苗を運んだり、
毎日させられた雑巾がけだったり、
あるいは、台所の板の間に座り込んで
すり鉢を動かないようにしている役割だったり、
解かれて束になっている毛糸に腕を通してピンとはり
巻き上げるのに合わせて動かしたり、

のちには、鎌で稲を刈ったり、
鍬で畝を作ったり、

遊びもからだを使うものもがたくさんありました。
お手玉だったり、おしくらまんじゅうだったり、
あやとりだったり、そり遊びだったり。


からだを使って、寄りかかったり、リズムをとったり
踏ん張ったり、ぶら下がったり、
誰かと息を合わせたり、
毎日、そんなことに溢れていました。
そしてそれらが上手に出来れば出来るほど
手伝いも遊びも、楽しくうまいこと行えたのです。

しかし、思い返してみるとそれらは
私の子供時代の話であって、その後、急速に消えていった生活でした。
家事は電化され、農作業の多くは機械化され、からだをうまいこと使わなくても
あるいは使えなくても、便利に速やかにいろいろなことが
行えるようになりました。

おそらく、私は、そうした”からだ”を使った生活の
体験のあるなしの境目の世代だと思われます。

私から上の世代は、そうした生活の経験を持っており、
私から下の世代はそうした生活の体験は極めて少ない、

そういうことなのではないかと思います。
コースに来てくれる方々は、ほとんど私より
歳若い人たちになってしまっていますから、
からだの使い方の常識が違ってしまっているのもうなづけます。

実技習得のコースでは、
基本的には、私のデモンストレーションを見ていただいて
その後、相モデルで実技実習を重ねていく
という方法で進めていきますが、

デモを見ていただいただけでは、からだの使い方は
読み取っていただけないんですね。
なぜなら、ほとんどの人が私とは全然違った、というか
真逆のからだの使い方をしているからなんです。

私はそれを逆手、と呼んでいるのですが、
踏み出した足と逆の手を使って、触れようとすることです。
そうすると体軸にねじれが生じて、
実は、ゆったりセラピーの触れ方としては、いろいろなことがうまくいかないのです。

一見、同じ手技をしているように錯覚するのですが、
 寄りかかれない、手のひらに力が入って感覚できない、
ということが起こります。
寄りかかっているつもりが、圧迫になりがちです。

そして、それはからだの使い方のクセとでもいうふうに
体に染み込んでいて、
常に踏み足と逆の手を差し出したくなります、
そうではなくしようとすると
なんだか違和感があって混乱してしまう、という 代物です。

私は基本、逆なんですね。
踏み出す足と同じ方の手を差し出して手技を行おうとし、
(同手同足)
もし、逆の手を使うと違和感を感じるのです。

最初、私は、なんでわざわざ逆手を使うのかなー
それってしんどくないのかなー
でも、そういうふうにしたいのだから
それでいいのかなー、でもなんだか違うような気がするー

とのんきに思っていました。

多くの人にとっては、
私にとっては逆手、と呼んでいるからだの使い方が
普通であり、日常になっているのです。

私にとって、これは驚くべきことでした。

しかし、だんだんとそういうからだの使い方をしている限り
ゆったりセラピーのタッチの質は実現しないことに気づいていきました。

これは、現在インストラクターとして活躍している
社)ゆったりセラピー協会のメンバーの忍耐強い、タッチの質への探求の賜物です。


ミヒャエル・エンデの「もも」という物語を読んだことはありますか?

時間泥棒に盗まれた時間を、ももという女の子が
取り返してくれる、というお話です。

この物語は、
近代文明の本質を巧みに表現してくれて、
しかもその罠からどのように抜け出すのか、
つまり盗まれた時間をどうやったら取り戻せるのかまで
語っています。
 

私たちは、この社会の中で、時間を盗まれるとともに
からだも奪われているのかもしれません。

多くの受講生が、
ゆったりセラピーのからだの使い方がすぐには飲み込めなくて
できない、と悩みます。

でも、それは「できない」のではなく
奪われたのだ、

私は、今ではそう理解しています。


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2017年7月4日火曜日

忖度(そんたく)するからだ

からだというものは、忖度するものだよなーと思った。

忖度、という言葉は普段使わないから、
その言葉を聞いた時には、ちょっと新鮮だったし、
「誰かの気持ちを推測する」という意味合いではあるのだろうけど、
忖度、という難しい言葉を使うことで
状況が、なんとなくイメージしやすい、そういう効果があった
と思う。

「誰かの意向を汲んで、行動する」

ただ単に”気持ちを推測”するだけではなくて
誰かの意向を汲んで、何かしらの行動をする
忖度には、そこまで含まれているような気がする。

現に、今回、そのようなことを忖度、と言っている。

「意向」とは、
こうしたい、こうしてほしい、ああしてほしい、といったような
要望、考えだと思う。



ボディワーク的に捉えると

”誰かの意向を汲んで、行動する”際に必要なのは、
その意向が、本当のところ、
その誰かのものなのか、はたまた自分のものなのか
確認することだろう。

確認するには、その意向を持つと思われる本人に
言葉で、そのような意向はありますか?
と直接聞く以外にない。

そしてさらに、

「あなたのその意向に沿って
私は、このように行動するつもりですが、
それでいいでしょうか?」

と確認する必要もある。

私の経験からすると
実際に直接確認してみると
意外と
その本人はそんなことこれぽっちも思っていなかったりする。笑

また、その本人にその意向はあっても、
それが”私”の行動と結びついていない場合もある。

あなたがそういう行動するのを私は望んでいない
というか、考えたことすらない、という場合もある。

ああ、なるほどね。

という具合だ。

どうしてそういう忖度したの?
と自身に問うと
それは、自分の考えだった、というオチになることがある。

なんだ、誰か他の人の意向に従ったつもりだったけど、
実は自分が、そう考えていた、だけだった。

と気づくのだ。

他者と関わりを持っていく時、
最終的に、言葉で確認する、ということは
重要なんだなーと思う。

あの人は、こういうふうに思っている、
とか、自分にこうして欲しいと思っている、
だから、自分はこうする
というのは、十中八九、嘘っぱちなんだよね。

そういう嘘っぱちに基づいて思考し行動するから
人間関係がややこしくなり、あるいはがんじがらめになり
疲弊する。
あるいは、事がこじれる。

私の経験によると、
筋緊張のほとんどは、そうした勝手な”忖度”から生じている、
と理解している。

そして、その勝手な忖度は時により場合により
便利でスムースな人間関係を築く。
が、一方、人をがんじがらめにしていく

ボディワークというのは、
そうした勝手な忖度=筋緊張から
自由になることなんだろうなー

(そして、自由とは、時々恐れと共にあるものだ。)


ボディワークとは、
自由になることを手助けすること、
リラックス、とは自由になること。



いずれ、
からだというものは、もともと勝手に忖度するものなのだ。
と思う。

そして今回、「なぜ、顔なの?」メール講座を書いていて
つくづくそれを思ったのだった。

その忖度は、神経生理パターンとして からだに組み込まれている。

というのが、私のポリヴェーガル理論(多層あるいは多重迷走神経論)の理解なのですよ。

つまり、こういうことなのだ。

他者とのコミュニュケーションは言葉以前に生じている。
多くの情報が、相手の表情や、首のかしげ方から、はたまた声のトーン
その気配、姿勢、から読み込まれ、
そこから何を読み取るか、どのように反応するか
神経生理パターンに組み込まれている。

これが、乳幼児期に起こることなんだね。
乳幼児期は特に、お世話してくれる”親密な他者”(多くは親)との絆が
その生存を左右する。
いや、絆なしには生きていけない。
だから、親密な関係性を維持するために忖度しまくるのだ。
そしてそれは、神経生理パターンとしてからだに刻み込まれる。

それがその人のコミュニケーションの基礎となる。
故に、
コミュケーションというものは、もともと忖度の塊なのだよ。

だからこそ、大切なのは
最終的には、理性と知性に基づいて、
たぶん、あとは倫理に基づいて(も加えよう)

”言葉”で確認することだ。

私とあなたは違う、というふうに。
だからこそ、あなたも私も唯一無二の大切だ、というふうに。

そして、”あなた”と違う”私”のからだが、
”ここ”にあり、

現実に何をどう感じているか、気づき、
それに基づいて”私”自身が、考え行動することだ、と思う。
(そして、お互いにそれを尊重し合う、というのが民主主義でありましょう)


ボディワークはそれを助ける。

というより
ボディワークするから、
勝手な、時には便利でもある”忖度”を超えて、
自らの真実に基づいた行動をとることができる

と私は考えているのでありました。


うむ。

からだファーストなのだった。



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2017年5月7日日曜日

「早期申込&分割払い特待生」

心で触れるボディワーク本各コース
 早期申込&分割払い特待生 について

心で触れるボディワーク本格コース
2017年は、レベル1 9月25日(月)ー30日(土)、
レベル2 2018年1月29日(月)ー2月3日(土)
の開催予定で、募集を開始しています。
たくさんの方に興味を持っていただいています。
ありがとうございます。
心で触れるボディワーク本格コースの詳細ページはこちら

早期申込割引期限が、7月25日(火)となっていますので
それまでにお申し込みをお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、

ひょっとすると、

受講料が月賦で支払えたら、もっと受けやすいのになーと
思われている方もいらっしゃるのでは、と思います。
基本、2回までの分割には対応していますが、
それ以上の回数となると、事務局対応が追いつかなくなる可能性を思い、
通常は協会としてはお受けしていません。

でも、今回、9月からの本格コースでは
できる限り多くの方に受けていただければと考えています。

そこで、受講料の都合が付き難いために諦めていた方にも
受講していたゞけるように

「早期申込&分割支払い特待生」の制度を設けました。


現時点で、お申し込みの意思のある方を
特待生として受け入れ、
早期申込そして、分割払い(月賦・12回分割)を 適用いたします。

限定3名様とさせていただきます。

お申し込み期限は、
5月22日(月)23:59まで

ご希望の方は、下記のお申し込みフォームをまずは、送信してください。
コメント欄に、「早期申込&分割支払い特待生希望」とお書きください。

お申し込みフォーム

もし、応募が3名以上の方からあった場合は、書類選考とさせていただきます。
お申し込みフォームの送信をされたら、
願書を必ず、FAX送信してください。


*願書は、上記のお申し込みフォームのページに
PDFファイルでアップされていますのでダウンロードしてください。
ダウンロードができない方は、フォームのコメント欄に
願書送付希望とお書きください。
郵送またはFAXいたします。 尚、願書の到着期限も22日(火)までです。

以下、お支払いの詳細になります。

==
特待生の決定について、5月23日(火)ー25日(木)にご連絡を差し上げます。
特待生になられた方は、5月31日(水)までに初回お支払い金額35,400円
(受講料の初回お支払い額30,000円と入会金5,400円の総額)
を銀行振込でお支払いください。
(会員の方は、初回お支払い金30,000円となります。)

その後、口座振替のお申込用紙をお送りしますので
お手続きをお願いいたします。(会員の方は必要ありません。)

 分割のお支払いは、残金を12回に割って
口座振替により、8月からスタートします。

残金、月々のお支払い金額の詳細は以下になります;

==
■DVDセットをすでにお持ちの方は、
350,000円−30,000円=320,000円 
これに口座振替手数料130円✖︎12回=1,560円

総額 321,560円 

一回のお支払い金額 26,790円(端数切り上げ)

■DVDセットをお持ちでない方
350,000円−30,000円=320,000円
DVDセットの代金 14,800円
口座振替手数料130円✖︎12回=1,560円

総額 336,360円

一回のお支払い額 28,030円

==


以上、


心で触れるボディワーク本格コース特待生 について

ご検討いただければ幸いです。


2016年12月19日月曜日

ストロークをつなげるという問題

心で触れるボディワークアドバンスクラスで、
モデルとなって、私も股関節、それから下肢のワークを受けました。
一番喜んでいるのは、ひょっとして、私?。

っていうくらい、今、ゆるゆるしていまーす。
私の場合、セッションで股関節の微妙な動きを使うので、固まってしまっているわけではありませんが、使えば使ったで、どうしても偏りが出てきます。それが整って、ニュートラルになって気持ちいいです。私の股関節。そして、
疲れてくると感じることの多い、左肩の肩凝りも無くなっています!
また、クラスの前に、ちょっと胃の調子を崩していたのですが、
とんと落ち着いた感じです。



股関節のワークだけでそうなった、と断言できないとは思うのですが、
アドバンスクラスの間中、私もモデルになって受けまくっていたので(笑)。
セッション全般の効果もあると思います。

いずれ、股関節周りのワークが十分だと、股間接周りがゆるっとして
ここちいいだけでなく、骨盤内の血流が促進されて
腹腔内の臓器の働きが整う感じがするんですね。
これは、話は飛びますが、フェイスヒーリングで、(と限らず、 頚部のワークが十分だと)頭蓋骨内の血流や代謝が促進されるな、と私は感じているんですが、それと少し似ています。

こういうところ、今後実証実験できるといいですね。

さて、ストロークをつなぐ、という問題でした。
これまでのスクールでの経験から、トレーニングからしばらく経つと、
ストロークがうまくつながらなくなる人が多いんです。
というか、本人は同じように行っているつもりだと思うのですが、
だんだん、手技に意識が集中していき、
手技と手技をつなぐことに意識がいかなくなるせいだと 私は思っていました。

これは、例えば、本格コースでレベル2の初日に交換セッションをしてもらいますが、
それを見ていて、ありゃりゃ、ロングストローク、寄りかかりの復習からだなーと
いうふうになるんですよ。
レベル1の最終日には、ほとんどの方が上手いことストロークをつなげて
上手いことロングストロークできているいるように見えるのですが、数ヶ月後、再会すると、その間、練習しているはずなのに、手技から手技へと、なんとなく途切れてしまっているような感じになってしまっていることが多いのです。

コース中、あれだけ、ストロークをつなげることを強調し、
そして、理解もしてもらったはずなのになぜ?
と長年 「?」と思ってきたのですが、
意識の問題だけではないんだなーと最近、理解できてきました。

これは、基礎講座の認定インストラクターの角田よしこさんからも指摘があったのですが、受講生の皆さん、やはり、手技と手技をつなげていくことになかなか意識が向かないというか、そこが難しい、ということです。基礎講座では着衣で行うので、オイルのようなロングストロークはないですが、やはり、手技と手技をできる限りつなげて触れていく、という要素は重要なんですね。よしこさんは、それをエアーロングストロークみたいな感じですよね、と言っていました。なるほど、エアーロングストロークです。笑

ストロークをつなげるという問題は、実は、寄りかかりがきちんとできているか、ということによります。えっ?関係あるの?と思った方もいるかもしれませんが、ロングストロークというのは、寄りかかってストロークする、その結果、返し(受け手の方の体の自発的動き)が発生し、それに寄り添う、その結果、ストロークがつながる、
という順番なんです。
だから、寄りかかれていないとストロークはつながらない、とも言えますね。

でもそこを頭で考えてつなげていくこともできなくはないわけです。
体の自然な動きとして、ストロークがつながっていくのではなくて、
どうつなげようかと考えてつなげていく、 ことも可能ではあります。
でもそういうロングストロークは、あまり気持ちよくない。
うーん、そう言い切ってしまえるかどうか、ですけど、
そこそこ気持ちいい、でも、一度、自然につながった寄りかかりのロングストロークを体験すると、考えたロングストロークは、あまり気持ちのいいものではなくなります。

スーパーの寿司を食べるのと、お寿司屋さんの寿司 を食べるのとの違い
みたいなもんでしょうか。
スーパーのお寿司だけ食べていたら、それなりに美味しいって思えますが、
一度、お寿司屋さんのちゃんとしたお寿司を食べたら、
それはそっちの方が美味しいですし、比べるようなものでもないですよね。
全く、違うものです。



寄りかかり、返しに寄り添ってストロークをつなげていくには、
意識だけでは無理があるようで、股関節周りの適当な柔軟性が必要です。

例えば、ストロークを滑らかにつなげていこうとすると、
前後左右の体重移動を上半身の上下動なしに行う必要が出てきます。
これは、股関節周りが適度に緩んでいないとどうしても
ぴょこぴょこ上半身が上下動し、そこでストロークが切れてしまうんですよね。

また、受け手のからだの返しの動きに寄り添うには、微妙に体軸の向きを
変えて調整していくことが必要ですし、柔らかいストローク(ただ触れる触れ方)のためには、ターンしての”後ずさり”の動きも必要ですが、それらの動きはすべて股関節の内旋の
 動きを使います。もし、内旋させないで行うとすれば、腰を痛めます。多分。

股関節を支点とした動きが、寄りかかり、返しに寄り添い、ストロークを自然につなげていくには必要なんですが、そこが、動いていない、というか、
体に染み込んで使えていない場合が多いようです。

クラスの中では、なんとかやれていても、
いざ、コースが終わって家で一人で練習する段になるとその感覚が
徐々に失われて、いつもの体の使い方に戻って
セッションをしてしまうようになるのかもしれません。
それで、本人も気がつかないうちに、
つなげているつもり、つもりだけで、ストロークが途切れてしまっている。
ということが起こってしまうのかもしれません。

ストロークをつなげていく動きの精査が、タッチの質に直結するのに
手技をどう行うかの方に、股関節がうまく使えないがために、
意識が切り替わってしまう 、ということが起こるのではないかと思います。

さて、アドバンスクラスで、この股関節のワークをお互いに行うことで
股関節の可動性が拡大すると、実際に、ストロークをつなげる動作で
できなかった動きが、スムースになって俄然、セッションの面白みが違ってきます。
実際、触れられる側はそのタッチの質の変化を感じます。
あと、上半身もゆるむんですよね。
目に見えて肩が下がります。これも実感していただいたと思います。

まずは、股関節のワーク、セラピストに必要、ということでしょうか。

多分、皆さん、いろいろとセルフケアを行って、
その中に、股関節の柔軟性を高めるようなエクササイズを意識的に入れているかもしれませんが、ワークを受けると、また違った次元で自身の体を感じ、そしてその結果、可動性、可能性が広がることを体験していただけると思います。

こういうことは、とても楽しいですね〜〜

もちろん、その体験をそのままクライアントに提供することができるのです。例えば、股関節のワークで、自分の肩が緩むのを体験すると、肩こりが辛いとおしゃっるからといって、肩周りだけに途方もなく時間を使う、というのは、徒労である、と実感できると思います。

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2016年12月18日日曜日

心で触れるボディワークアドバンスクラス

長年、エサレン(R)ボディワーク資格認定コースを開催しながら、
エサレンアプローチのアドバンスって何?とモヤモヤしてました。


 もちろん、エサレン講師によるアドバンスクラスというのも開催し、エサレンコース修了生に呼びかけていましたが、内容は、一定せず、というか、講師それぞれに目新しい手技を付け加えるといったもので、わたし的には、これってアドバンスって言えるかなーと実は思っていたのです。

それで、一時、もっと構造統合的な要素を加えていくことを構想して(ストラクチャルインテグレーション、ロルフィング、的な考えや手技)サンジエゴに、エド・モーピンに会いに行ったりしたのでした。結局、エサレン講師をアメリカから招いてのエサレンコースそのものを止めることを決断するに至ったのですが。

ま、かなりモヤモヤしてたのですね。

その、新しい手技を付け加えるのはいいのですが、
それをどこでどのように使うか、ということが明確でないと
使いどころがないと思うんですよね。
ワークショップとしては、目新しい手技が入ると面白くできると思いますし、
参加者はそれを行うのに熱中できます。でも、ワークショップが終わったら、
どこでどのようにそれを実践するんですか?と私はエサレン講師に聞きたかった。

私の日本での実践現場での経験では、使いどころがさっぱりわからん、というものが多かった。

日々のワークの中で、クライアントのニーズにどのように応えるのか
といった視点や、身体をどのように捉えて、どのようなワークを重要と考えるのか、
また、社会的に必要とされる質や、要素に答えていくといった内容でないと
アドバンスって言えない 感じがするんですよ。

そして、エサレン講師は、日常的には日本のクライアントに接していない。
私が長年、日本で行ってきているプライベートセッションや、それをどのような人が受けるのか、そこにどんなニーズがあるのかにはほとんど興味を示さないことに、モヤモヤしてました。「エサレン」を伝えるのにそれはあんまり意味がない、関係ない、ということだったかもしれませんが。

自分でスクールを行うようになってからも
アドバンスに関しては、じっくりと時期を待っていた感があります。

受講生の実践や 認識が深まってその必要性と内容が明確になるまで
また、本格コースで身につけるべき質が確定しないと
アドバンスがどのような内容であるべきかは、明確にはならないと思っていました。
で、10年が経過したのでありました。。。

先日、ゆったりセラピスト(実技試験に合格し、ゆったりセラピストとして 活動している方)に協力いただいて、初のアドバンスクラスを開催しました。
これは、一つの実験的試みだったので、オープンに告知せず、ようやく数名になった
心で触れるのゆったりセラピストに個別にお声がけして少人数で実施したものでした。

そこで行ったのは、横寝のワークと大腰筋も含めた下肢帯のバランスを整える一連の手技です。もちろん、寄りかかりに関しても復習しなければなりませんでした。
結果、私として、とても満足のいくアドバンスの内容になりました。

つくづく、寄りかかり、返しに寄り添う、という身体感覚は難しいというか、
そんなに簡単な代物ではないと 改めて思ったのですが、
それはさておき、横寝のワーク、下肢帯のバランスを整えるワーク
心で触れるボディワークのアドバンスとして加えるに値すると確信しました。

なので、今度は3月に心で触れるボディワーク修了生全員に呼びかける形で
アドバンスクラスを行います。
詳しくは、こちらのページをご覧ください。

心で触れるボディワークアドバンスクラス
2017年3月14日(月)ー17日(木)

ここで横寝のワークと下肢帯のバランスを整えるワークについて
その意図を少し詳しく説明しておきますね;

横寝のワークはご存知のように、お腹が大きくなって、うつ伏せになれなくなった妊婦さん向けとして、行われることが多いです。エサレンコースでも実際に妊婦さんにモデルになってもらってクラスを行っていましたが、さて、どれくらいの卒業生が横寝を実践に使っているでしょうか? ここ数年、助産院で妊婦さん、産婦さんへのボディワークを行うセラピストさんのお話も聞くようになっていますから、ニーズとしては、これからもっと増えていくのではないでしょうか。

そして、横寝は妊婦さん向けの他に、うつ伏せが辛い方には、有効です。例えば、腰痛持ちでうつ伏せが辛い場合もありますし、ご高齢でうつ伏せが辛くなる場合もありますし、体力が 弱っている場合もうつ伏せが辛い時があります。手術の後や怪我などの時もうつ伏せが辛い時があるでしょう。
また、横寝でのワークで興味深いのは、臀部や肩周りに立体的にアプローチしやすいですし、脚部の内側にアクセスしやすくなります。そういった理由から横寝のワークを選択できれば、セッションの幅が広がって、サービスの向上につながるのではないでしょうか。

また、下肢帯のバランスを整えるワークですが、まずは股関節の可動域を拡大する手技に習熟しておくのは、重要だと考えています。

2つ理由があって、一つは、これは施術側として、ストロークをつないでいく動きが、股関節を使えているかどうかで全く滑らかさが違うんです。前後左右の体重移動や、体軸を回転させる動きが必要なんですが、受講生を見ているとどうもそこがネックになっている人が以外と多い感じがします。ここでうまいこといかないなーと感じている人や、また全く気がつかないでストロークをブツブツ途切れてさせている人が案外いるかなーと思います。

先日もアドバンスクラスの中で、ここをやって、自分の体の使い方の変化を感じていただいたようです。

股関節の可動域を保つ(拡大する)ワークは、また、ご高齢の方にも私は大切なワークだと経験上感じていて、死ぬまで、「立って歩く」ことが可能であるために、それは可能だと思いますし、とても必要なワークだと思います。大腰筋が使えるようにしておくということも含めて、です。

この股関節の可動性についてのことは次回にもう少し詳述しておこうと思います。

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2016年10月18日火曜日

ゆったりセラピーの触れ方から見る、医療介護現場での可能性

第4回ゆったりセラピー研究会が、
2016年10月10日に品川区区民会館きゅりあんで開催されました。
 
テーマは、
「ゆったりセラピーの触れ方から見る、医療介護現場での可能性」
ということでしたが、中心は、約1年間、継続した
ゆったりセラピー・ハンドケアの実証実験の報告です。
この一年、この実証実験を理事の坂田とともに雨にも負けず風にも負けず
継続した、 ゆったりセラピストの加藤朱花からの報告です。
 
 
その報告に続いて、大町先生からのデータに関するコメント、
山口創先生のデータ分析、ご講演「触れることそのもの価値」と続き、
 
 
実証実験にご協力いただいたグループホームひかり(高齢者専門認知症グループホーム)の
施設長森田さんのお話、


 
 
そして、しのだの森ホスピタル(精神病院)理事長の信田広昌先生のお話と続きました。
 
 
*現在、しのだの森ホスピタルでは、ゆったりセラピストやゆったりセラピーの手技を
学んだメンバーが、デイケアでのトリートメントを行っています。 
 
== 

この研究会の良かったことは、ハンドケアを行うセラピストの視点、
研究者の視点、介護現場の視点、そして医療の分野からということで
ケアというテーマに取り組みながら、なかなか一緒のテーブルで話をする機会のない
メンバーが、 一堂に会したことしたことだったと感じています。  
 
以下、参加された会員の方から感想をいただきましたので、
シェアいたしますね。
== 

 
 「触れること」について、実際にハンドケアを行うセラピストの視点、
科学的・心理学的な視点、実際の介護現場からの視点、様々な角度から話を聞くことで、
今まではっきりと言葉にできなかった「尊厳のある触れ方」とはなんなのか、
自分の中で少し明確になったように感じています。

加藤朱花さんのハンドケアの報告の中で特に驚いたのは、
ケアを受けた方の、ケア前とケア後の姿勢の違いです。
手(〜腕?)に触れていくだけで、あんなにも姿勢に中心の感覚が出るなんて!と
とても驚きました。
また実際のケア中の動画では、受けている方が本当に気持ちよさそうで、
見ているだけで思わずほっと笑ってしまうあたたかさがありました。
きっと、数字に表せない豊かなやりとりがあったのであろうと想像しています。
大町さんがおっしゃっていたように、人と人のやりとりを数値化するというのは
とてもむずかしいことと思いますが、実際のケアの様子を聞いているだけで、
触れることがもたらす豊かさを十分に感じさせられました。
貴重な体験を共有していただき、ありがとうございました。

また、グループホームひかりの森田さんのお話が、とても心に残っています。
ヒゲの長い、カーテンを閉めてしまう男性のお話。
カーテンを閉める(開ける)行為と、心または境界を閉める(開く)ことは、
本当にリンクしているものだと私自身も感じています。
人それぞれ、生きてきた歴史の中で、様々なことを体験し、その「積み重ねの
今」としての自分を体験していますが、その男性がカーテンを閉めてしまう理由を
それとなく察し、なにげなく外出するようにした、というグループホームのスタッフ
の方々の行動は、本当に素晴らしいと感じました。
その姿勢こそまさに、「寄り添う」ということなのではないか、と感じました。
追求するでもなく、とがめるでもなく、改善しようと必死になるでもなく、
ただ「共に在る」ということ。
見つめたり、触れたりしながら、歴史を重ねてきた「あなた」の「今」に会えて、
嬉しい。「ここに在る」ということの喜びを共有したい。
そんな在り方が、尊厳ある触れ方なのではないかと、感じています。

これは私事からの感想になってしまいますが、病院に行って、いくつかの科をハシゴして
検査を受けて帰ってきた日は、なんとも言い表し難いむなしさや、
不安を感じることがあります。
自分のからだのことが、明確に数値に出て、写真でも確認できて、自分のことをより深く
知ることができているはずなのに、なぜか不安ばかりが残るのです。
それはなぜなんだろう、とずっと考えていました。
先日の研究会で、そのモヤモヤがはっきりとしました。
それは、「触れられていない」からなんだ!と。
検査といっても、ほぼ機械で行いますし、実際に医師に直接触れられる時間はほぼありません。
検査の結果としての、データ化された自分に出会っても、自分という実感がない。
だから、不安が残るのだな〜と、しみじみ納得しています。
「自己肯定感」が生まれない、ということなのかもしれません。

科学の進歩と医療の発展と共に、絶対になくてはならないもの、それは「触れる」、
「触れられる」という行為なんだなぁと、改めて、触れることの重要さを思い知っています。
そのことを、身近な人ともっとたくさん共有できるように、私自身のこれからの生き方の
軸になりそうなヒントを、先日の研究会でたくさんいただきました。



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私にとっても、とても灌漑深い、満足感のある会でした。
やってきてよかったなーというか、エサレンボディワークを日本に持ち帰って26年、
あ、トレーニングを終えて26年、持ち帰って24年でした。
 
ようやくここまでこぎつけた感がありました。
 
これからの課題はたくさんあります。
でも、一歩一歩地道に進んでいけば良いのだなとじわーっと思えた会でした。
 

懇親会の様子です。久々のタイ料理おいしかった〜
ちょっとワイン飲みすぎました。帰りの新幹線で少し具合悪かったです。。
 
 
 
 
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ゆったりセラピスト
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2016年7月16日土曜日

寄りかかれてる?

 <2012年12月14日配信のメルマガより>
 「エサレン*アプローチへの一つの明確な答え」
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さて、今日は、「寄りかかり」について考えてみようかと思います。

ロングストロークのとき、充分、寄りかかれていますか?

というか、寄りかかり感は充分にありますか?

「寄りかかり」という触れ手にとっての身体感覚は、

ロングストロークから、ディテールにいたるまで、

セッションの中での触れるという行為すべてに、

探して欲しい基本的な内的感覚なんですね。

そこらへんが、ただ、充分な圧をかけるために寄りかかるのだ、

という理解だとちょっと”心で触れる”から

離れてしまうのでは、と思います。

寄りかかる ということは、心理的な側面から解説すると

自分のからだをすべて相手に預ける、

ということなんです。

触れ手というのは、行為者ですから、

常に、ああやってやろう、こうやってやろう、と

考えてしまうものです。そうすると、


「寄りかかり切る」


ということはなかなか出来難いことであるのは明白です。

そこを、寄りかかり切るのかどうか、というところが

エサレンアプローチの醍醐味だと私は考えています。

自分をすべて、受け手のからだに預けたときにだけ返ってくる、

受け手からのからだの反応を捉えていくとき、
(受け取っていくとき)

セッションの質は根本から変わっていきます。



この自分のからだを預け切るというときに、

自分のからだを支えてくれる感覚は、

内的感覚としては「中心軸」であり、

解剖学的表現としては、背筋を使えるどうか、です。

先週、本格コースレベル2を終了しましたが、

受講生のみんなとうつ伏せになって上半身を背筋だけで

どこまで持ち上げられるか、というエクササイズを

行ったところ、

レベル1では、床から5センチほどがやっとだった人も

20センチくらいはあがるようになっててびっくり。

そう、寄りかかりを練習すると自ずと背筋が

鍛えられるのです!

ということが証明された!と思いましたー


ちなみに寄りかかって23年の鎌田は、

床からあごまで40センチくらい上がりますね。

それが当たり前だとおもってたら、

本格コースレベル1の受講生のほとんどが、

若い人でも、5-10センチくらいしか上がらなかったので、

びっくり、そりゃあ、寄りかかれないでしょう、

と思ったものです。

でも、もっとびっくりだったのは、

3ヵ月後、同じエクササイズを行うと、

少なくともみんな20センチは上がるようになってました。

見違えるようでした。

背筋が明らかに鍛えられていたのです!!



みんな、ちゃんと「寄りかかり」に取り組んでくれたんだぁー

と密かに涙した鎌田でありました。




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 http://bodyworkjp.org